今年入ってから読んだ本とか。
NFC Hacks
- 作者: 株式会社ブリリアントサービス
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2013/11/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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2015年になって、ようやくNFCについて真面目に学びました。
iBeaconは流行した頃に触ったんですけど、NFCは「どうせiOSで使えないし~」という理由でスルーしていたのです。
NFCとiBeaconを同じカテゴリに入れてるところからして間違いでした。全然別物ですね。
この本はおおまかに、
という広いレイヤでNFCを扱っています。
ただ、この本を漫然と読んでも、書いてあることの意味を理解できないと思います。また、以下の点に注意が必要です。
- ページ的に仕方ないですが、コードは割と基本的なことしか書いていないです。また、出版時期の関係上、Android 4.4のHost card emulationのような比較的新しいAPIには触れていません。
- 標準規格寄りで書かれています。
「APIがあって、データの保持規格に共通仕様があるなら、簡単に読み書きできるんでしょ?」という甘い考えはあっさり崩壊しました。例えば交通系カードの履歴を読み込みたければFeliCaの仕様書を読んでコマンドコードを調べて、バイナリと格闘し、タグと通信する必要があります。
タグを買って実際にコードを書いて、そのとき副読書としてこの本を読むと、非常に的確な解説だと唸らされます。
ハイパフォーマンス ブラウザネットワーキング
ハイパフォーマンス ブラウザネットワーキング ―ネットワークアプリケーションのためのパフォーマンス最適化
- 作者: Ilya Grigorik,和田祐一郎,株式会社プログラミングシステム社
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2014/05/16
- メディア: 大型本
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ブラウザネットワーキングとあるように、どちらかというとJavaScriptでフロントエンド最前線にいたり、インフラ系エンジニアに向けた本なのですが、「HTTP/1.1の何が通信のボトルネックになっていて、HTTP/2にすることでどう早くなるのか」について学ぶ上でこれを超える本はないと思います。
もし「SPDYに対応した通信ライブラリを使えば、それで勝手に高速になるんじゃないの?」とか思っているなら、とっとと読んだ方がいいです。
モバイルネットワークの歴史、どのようにネットワークを利用することが電力的に効率的なのかなどの章も必読です。原著はアメリカで採用された3G、4G規格を前提に話をしていますが、日本語版は「日本ではどうだったのか?」という部分をフォローしているので(それだけに限らず全体的に訳注が非常に丁寧)、日本語版がお奨めです。
Web SocketやWebRTCの章は流し読みしましたごめんなさい。ネイティブ開発の片手間のJavaScriptでやるには流行り廃りが激しすぎです…。
APIデザインの極意
APIデザインの極意 Java/NetBeansアーキテクト探究ノート
- 作者: Jaroslav Tulach,柴田芳樹
- 出版社/メーカー: インプレスジャパン
- 発売日: 2014/05/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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これは個人的な娯楽として読みました。
読み解くには知識と恐らく経験が必要で、しかも凄まじい密度があり、かなり人を選ぶ本だと思っています。少なくとも、私は後方互換性に厳密であるべきAPIを公開した経験がないので、正しく解釈できている自信がありません。
なので感想として言えることは、これほど面白い本が邦訳されてくれてありがたいです、ということくらいです。
挿絵のセンスはないと思います。